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前年度の研修詳細
● 概要
研修名 係長級職員(1部)研修
目標 地方自治の展望や先進事例、またコスト意識を醸成するとともに、職場リーダーの役割を体系的に理解し、仕事と人のマネジメントに関する原理原則を習得する。
計画人員 300人
受講者数 254人
対象者 新任係長級職員(原則として昇任後2年以内の職員)
実施期間 3日間
第1日程:令和元年6月25日、令和元年7月2日、令和元年7月3日
第2日程:令和元年6月26日、令和元年7月4日、令和元年7月5日
第3日程:令和元年6月27日、令和元年7月8日、令和元年7月9日
第4日程:令和元年6月28日、令和元年7月10日、令和元年7月11日
研修会場 滋賀県市町村職員研修所(大津市)
センター締切日 令和元年5月16日
● スケジュール
科目名 方法 開始時間 終了時間
1日目 地方自治の展望 講義  9:30 12:30
昼食・休憩 12:30 13:30
コスト意識向上 講義 13:30 16:30
2日目 JST基本コース 講義・討議・演習  9:30 12:25
昼食・休憩 12:25 13:25
JST基本コース 講義・討議・演習 13:25 16:45
3日目 JST基本コース 講義・討議・演習  9:30 12:15
昼食・休憩 12:15 13:15
JST基本コース 講義・討議・演習 13:15 16:45
閉講式 16:55 17:05
● 科目詳細
地方自治の展望
最新の自治の現状や課題について学び、これからの自治体運営のあり方について見識を深める。

令和元年6月25日(火) 講師 近畿大学総合社会学部 教授 久 隆浩 氏
【内容】
1.なぜ今協働か:協働の意義・意味について
2.協力がつくる社会:行政システム・経済システム・協力システムの関係
3.行政の新たな役割:協働時代の行政のあり方
4.階層組織とネットワーク:ネットワーク活動の必要性

【講師プロフィール】
1958年高知県生まれ、大阪育ち。1986年大阪大学大学院工学研究科博士後期過程終了。工学博士。財団法人21世紀ひょうご創造協会主任研究員、大阪大学工学部助手、近畿大学理工学部助教授、近畿大学理工学部教授などを経て、2010年より現職。もともと都市計画が専門だが、近年はさまざまな分野のまちづくり活動・市民活動の支援を行っている。豊中市都市計画審議会委員、東大阪市環境審議会委員、大阪市社会教育委員など、行政委員も多数担当している。主な著書に『都市・まちづくり学入門』『都市構造と都市政策』『21世紀の都市像』『地方分権時代のまちづくり条例』などがある。

【研究テーマ】
協働・住民主体のまちづくりに関する研究
21世紀型社会システムに関する研究
都市計画・環境デザインに関する研究

令和元年6月26日(水) 講師 龍谷大学政策学部 教授 只友 景士 氏
【内容】
1.はじめに−なぜ地方政府は存在するのか?−
2.国と地方の役割分担の基本構造
3.現代社会はどのような社会か?−知識基盤社会、地方創生、少子高齢化−
4.時代に求められる公共政策を構想する−学習社会、新しい公共、シティズンシップ−
5.住民が創り・育て・支えるまちづくりー市民協働のすすめ−
6.話し合いからまちをつくる−守山市と福知山市の市民の話し合いの事例から−
7.おわりに−地方自治の未来へ−

【講師プロフィール】
岡山県津山市出身、1966年生まれ。滋賀大学経済学部卒業、京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。滋賀大学経済学部教員を経て、2011年4月より現職。守山市市民参加と協働のまちづくり推進会議・委員、堺市男女平等審議会・委員、大津市協働を進める三者委員会・委員、滋賀県公共事業評価監視委員会・委員長を務める。

【研究テーマ】
・水質保全政策の財政問題
・社会資本整備の財政問題
・沖縄振興政策
・ジェンダー予算

令和元年6月27日(木) 講師 四日市大学学長 岩崎 恭典 氏
【内容】
−自治の量を大きくすることと範囲を小さくすること−
0.二つの震災を契機とする大きな時代の転換点に立って
1.なぜ「市町村合併」だったのか、なぜ今「協働」なのか、
  そして、なぜ今後「道州制」なのか − 分権と人口減少・高齢化という時代背景
2.三重県での経験から 「民」への分権の仕組みづくり 小規模多機能自治とは何か
3.パートナーシップ、協働の相手方は居るか
4.おわりに

【講師プロフィール】
京都府宇治市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒、早稲田大学大学院政治学研究科自治行政専修博士課程前期修了。自治省外郭の研究所を経て、中央学院大学法学部で地方自治論/公務員制度論を講じる。2001年より、四日市大学へ。現在、学長、2011年〜19年三重県教育委員。四日市市在住。

【研究テーマ】
・基礎的自治体のあり方 − 自治を大きくすること
・元気な高齢者対策 − シニアベンチャーの可能性
・民への分権 − 小さな自治

令和元年6月28日(金) 講師 福知山公立大学地域経営学部 准教授/北近畿地域連携センター長 杉岡 秀紀氏
【内容】
−もう一つの人口問題と地域公務員−
1.人口減少社会と地方創生
2.職員育成と研修
3.関係人口ともう一つの人口問題
4.副業の推進と地方公務員
5.これからの自治体に求められる人材

【講師プロフィール】
同志社大学経済学部卒業、同志社大学大学院総合政策科学研究科博士前期課程修了、同博士後期課程中退。まちづくりNPOきゅうたなべ倶楽部代表、内閣官房行政改革推進本部事務局参事官付、京都府立大学公共政策学部講師を経て、2016年から現職。公職に総務省主権者教育アドバイザー、与謝野町行財政経営システムアドバイザー、精華町まち・ひと・しごと創生有識者会議座長など。主な編著に『地域力再生とプロボノ』(公人の共社、2015)、『合併しなかった自治体の実際』(公人の友社、2017)など。日刊建設工業新聞にて「所論諸論(月1回コラム)」を連載中。


【研究テーマ】
・公共政策(地域政策)、地方自治論、地域公共人材論、大学まちづくり、プロボノなど
 
コスト意識向上
民間の経営手法を参考にしながら、より良い行政経営を実現するにはどのようにすればよいかを考える。
特に、コスト意識に着目して、業務にかかる様々なコスト・利益構造の考え方および効率性を高め、業務改善の基礎となる手法を学ぶ。

導入
1.コスト意識とは
   1)コストとは何か
   2)自分たちのコストを考える
   3)コスト削減に成功した自治体の事例演習
2.現状の業務に係るコストとは
   1)業務に係る5つのコストを理解する
   2)コストの仕組みを理解する
   3)コスト革新の方向を探る
3.コスト・コントロール手法とは
   1)コスト・コントロールの意味を理解する
   2)業務の問題点を解決する視点を養う
   3)業務改善活動計画を作成する
   4)業務改善活動を定期的に見直す
研修まとめ
株式会社アイシーエル 専任講師 小川 和広 氏
JST基本コース
職場リーダーの役割の重要性について体系的に理解するために、JST基本コースに基づき、仕事と人のマネジメントに関する原理原則を実践的に学ぶ。

【JST基本コース(仕事と人のマネジメント研修)】 
 第1章:第一線のリーダーの役割 〜研修の導入〜
 第2章:リーダーのマネジメント 〜仕事の質と速さを高めるマネジメントの実践〜
 第3章:リーダーシップ 〜メンバーのモチベーションを高め、人と組織を活かす〜
 第4章:コミュニケーション 〜より良い仕事と職場活性化のために〜
 第5章:職場における実践 〜実践的解決力の向上〜

※JST基本コース・・・
職場のリーダーが、成果をあげ、組織へ貢献するために必要な「仕事への取り組み」、「人の活かし方」について、その基本となる考え方と職場での実践力を身につけ、自信を持ってリーダーの任務を果たすことができるようにする研修です。
 職場リーダーの役割の重要性について体系的に理解するためにJST基本コースに基づき、仕事と人のマネジメントに関する原理原則を実践的に学ぶ。

 《 JST・・・人事院式監督者研修(Jinjiin Supervisory Training) 》 
内部講師(県内市町職員)
● 総括
受講者の感想等(受講者数 254名)
【地方自治の展望】
久教授
・市民や事業者と合意形成を図っていく上でヒントとなる考え方を習得できた。
・サービスの供給が大きくなれば住民は受身になるばかりとなって、これからの人口減少時代に対応ができず、協働が重要であると考えさせられた。

只友教授
・「消費者化する市民」という言葉が非常に印象に残った。
・「まち」の20年後50年後の目標を考えることで自分の行動が変わるということが印象的だった。

岩崎学長
・様々な事例をもとに時系列でなぜ今のような状況があるのかについて、新しい視点でおもしろかった。
・人口減少に注目して今後の自治体のあり方を考えていくのは新鮮だった。

杉岡准教授
・これからは市役所の中だけで仕事をしているのはダメだと感じた。
・地元に関われることを誇りに感じて、業務に励みたい。

【コスト意識向上】
・住民が認めるスピードで業務を行えているかという視点で業務にあたりたい。
・問題点を見出せないのは、職場のあるべき姿を高く志していないからということを痛感した。

《受講者へのアドバイス》
コスト削減に向けての必要なポイントは下記の3点です。
 ・日常の業務に潜む”ムダ”に気づくこと
 ・意識を行動で表すこと
 ・コスト削減に終わりはないこと
以上のことを全職員が心掛けていただくと改善を継続的に続けていくことができます。

また、業務に潜む”ムダ”に気づき行動のベースとなるのが、「知識」と「経験」です。
ぜひ、自分に『投資』することを心掛け、絶対に成し遂げるぞ!と強い意志を持って取り組んでください。
そして、その意思を職場全体に浸透させていただきたいと思います。

【JST基本コース】
・今すぐ身につけるべき事柄ばかりだったので、しっかりと実践していきたい。
・盛りだくさんの内容であったが、自分の仕事の振り返りの機会にもなり、他の職種の方々の考え方や新しい情報にも触れることができ、大変有意義であった。
・他の自治体の方と議論し、進めていくことで、考え方や取り組み方も含めてとても参考になった。
・職場のリーダーとしてのあり方、考え方、進め方を学ぶことができた。
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