トップページ > 前年度の研修一覧 > 研修詳細
前年度の研修詳細
● 概要
研修名 1DAYセミナー「事例に学ぶ管理職の危機管理」
目標 自治体の現場で直面している今日的なテーマを取り上げ、課題解決のための方策を学ぶ。
計画人員 30人
受講者数 30人
対象者 受講を希望する県内市町の管理職級職員
実施期間 1日間
第1日程:平成27年8月12日
研修会場 滋賀県市町村職員研修所(大津市)
センター締切日 平成27年7月31日
● スケジュール
科目名 方法 開始時間 終了時間
1日目 事例に学ぶ管理職の危機管理 講義  9:30 12:30
昼食・休憩 12:30 13:30
事例に学ぶ管理職の危機管理 講義・討議・演習 13:30 16:30
● 科目詳細
事例に学ぶ管理職の危機管理
(午前)
【講義】  「事例に学ぶ管理職の危機管理」〜危機の予防策と発生時の対応〜
1) 危機管理は管理職の重要な役割だ!
1.  管理職の基本職務とは?何か
2.  危機管理は、管理職の「第4の重要な管理業務」である!

2) 課長は職場にコンプライアンス意識を啓発・浸透させよ!
1.  コンプライアンスとは当たり前のことを当たり前にやること
2.  無知からコンプライアンス違反をする者はいないこと
3.  コンプライアンス違反とは「裏切り行為」をすること

3) 組織危機を起こす「3つの原因」
1. 「多分、大丈夫だろう・・」 この甘い認識が危機を招く
2. 「前からやっていることだから…」 この慣行が危機を招く
3. 「見ざる聞かざる言わざる」 この三猿主義が危機を招く

4) 重要なのは「知識」より「意識」だ!
   −3つの意識が重要−
1. 「ちょっと変だな…?」「大丈夫かな…?」という意識
2. 「誰かが見ている…」「誰かに見られている…」という意識
3. 「自分を守るための危機管理」という意識

5) 組織危機防止のための日常のマネジメント心得
1.  部下の仕事に関心を示し、声を掛けよ!
2.  ABCの視点からマネジメントせよ!
3. 「性悪説」の視点を持て !
4. 「傾聴」を軽視するな !
5.  職場に潜む「情報ブロック」に気をつけよ!
6. 「おかしいこと」には気にせず「異議を唱えよ」!
7.  経験則で判断するな !

6) 危機発生時の初期対応の心得
    −起きたことは仕方がない。その時どう対応したかが、問題なのだ−
1. 「−何の原則」と「30分ルール」で「第一報」させよ!
2.  部下からの報告に「5W1H」を求めるな!
3.  報告には「分かった!」「ありがとう!」を、まず伝えよ!
4.  問題の当事者を“その場”で叱るな、怒るな
5.  続報は変化の有無に関らず1時間ごとにさせよ!
6.  情報は共有化させよ!
7.  社会のモノサシで判断せよ!




7) 組織危機防止のための「7つの行動指針」
1. いつも「ちょっと変だな…?」「本当に大丈夫かな…?」 という意織を持って仕事を
  しよう
2. いつも「誰かに見られている」という意裁で仕事をしよう
3. 「前例」と「慣例」は危機を生む温床だと警戒しよう
4. 不正行為はいつか必ず発覚すると知ろう
5. 「おかしいこと」は「おかしい」と疑義を唱えよう
6.  SNSには功罪両面があること認識しよう
7. 「社会のモノサシ(CSR)」で判断しよう

8)危機発生時の初期マスコミ対応の基本
1. 「公表の遅れ」で、マスコミの批判を浴びないこと
2.  公表が遅れる最大原因は「5W1H主義」
3.  初期対応上の基本心得

9)緊急記者会見の心得と応答のノウハウ
   −組織危機のダメージを左右する記者会見の巧拙−
1. 「何を話すか」より「どう説明するか」が重要
2. 「メラビアンの法則」を知ること
3.  緊急記者会見では「見識」と「潔さ」が問われる
4. 「為すべきことはやった」という誠実な対応を伝える
5.  因果関係を問われた場合は「否定」のスタンスで答えない
6. 「今後の意思」を明確に伝える
7.  挑発的な質問には「ブリッジ話法」で対応する
8.  賛同できる質問には即座にその意思を伝え、強調する
9. 「映像」になる“しぐさ”をしないこと
 
(午後)
【模擬・緊急記者会見】
 緊急記者会見は、いわば“記者からの口頭試問”であり、失敗ややり直しが許されません。
 めったに経験しないだけに、万一、そのような事態に直面した際に備えて「基本知識と
 “応答”の仕方のスキルとノウハウの習得」します。

1)グループ討議 「記者会見テーマ」と「課題」について、グループ内で討議します。
2)模擬記者会見 「記者会見席に着座するグループ」と「模擬記者グループ」に分かれて
  模擬記者会見を行い、一部始終を録画します。
   テーマ1  庁舎ロビーで、対応に激高したクレーム市民が傷害事件を起こした
   テーマ2  DV被害者本人と誤認した職員が、加害者に戸籍付票を交付してしまった 

≪記者会見の進行手順≫
1.司会が会見開始の挨拶(1分)
2.スポークスパーソンによるお詫びと事故の概要説明(3分)
3.模擬記者との質問応答(20分)
4.講評とアドバイス(55分)
 講師が録画したVTRを見ながら、「いい点」「問題点」「どう説明すべきだったか」についてコメントし、解説します。
(株)田中危機管理広報事務所 田中 正博 氏
● 総括
受講者の主な感想【受講者数30名】
・危機発生後の対応策だけではなく、平常の注意点、管理職としてすべきことの教示を受け大変参考となった。
・緊急記者会見のロールプレイができ、緊張感を持って研修できた。
・記者会見時の留意事項、質問内容及び回答要領について、重点事項が理解できた。
・具体的かつポイントが明確で、今後の対応に大いに役立つと感じました。
・今まで記者会見の経験は全くなく、今日のトレーニングを経験したことで少しは経験地として役立つものと思う。
・いつ記者会見するか分からないが、この研修が心の支えになる。

【講師からのアドバイス】
 今回は、マスコミ対応を中心とした演習でしたが、管理者研修のもう一つのテーマとして、目前に発生した「職場の危機」に対して管理職として、どう認識し、どう対応し、どう指示するか…をワークショップを通じて習得する研修があります。「不祥事編」「事故編」「災害編」の3領域からワークショップを行い、管理職としての「職場の危機管理」のスキルアップに効果があります。
 今回のような研修テーマは、継続して行うのが有効ですので、今後の研修の定番としてご検討ください。
1day.JPG
研修一覧に戻る