滋賀県市町村職員研修センター

前年度の研修詳細

● 概要

研修名	課長補佐級職員研修
目標	管理職としての役割や組織のマネジメントを学び、職場の活性化を図るとともに、コンプライアンスやハラスメント防止を推進するための能力を養う。
計画人員	350人
受講者数	280人
対象者	新任課長補佐級職員（原則として昇任後２年以内の職員）
実施期間	2日間第1日程：平成30年8月6日～平成30年8月7日第2日程：平成30年8月8日～平成30年8月9日第3日程：平成30年10月16日～平成30年10月17日第4日程：平成30年10月18日～平成30年10月19日
研修会場	滋賀県市町村職員研修所（大津市）
センター締切日	平成30年6月25日

● スケジュール

日	科目名	方法	開始時間	終了時間
1日目	職場の活性化と組織マネジメント	講義・演習	9:30	12:30
	昼食・休憩		12:30	13:30
	職場の活性化と組織マネジメント	講義・演習	13:30	16:30
2日目	コンプライアンス・ハラスメント防止	講義・演習	9:30	12:30
	昼食・休憩		12:30	13:30
	コンプライアンス・ハラスメント防止	講義・演習	13:30	16:30
	閉講式		16:40	16:50

● 科目詳細

職場の活性化と組織マネジメント
株式会社ネクストステージ・プロデュース　代表取締役　三神結衣１．管理職としての役割　１）管理職のするべき仕事とは　２）管理職の２つの役割　３）管理職に必要なリーダーシップとは　４）組織で発揮される２つのパワー　５）マネジメントスタイルを知る　　　【ワーク】マネジメントグリッド　チェックシート２．サーバントリーダーシップの必要性　１）ＯＪＴからＯＪＤへ　２）管理職に必要な能力とスキル８　【個人チェック】　３）あるべき組織の姿を描く　４）管理職の仕事を見直す　【個人ワーク＆ペアー】３．組織づくりのために必須のコミュニケーション力　１）コミュニケーションの目的　２）コミュニケーションの本質　３）コミュニケーションには２つの方法がある　４）コミュニケーションの質が仕事の質４．強いチームになるための必須条件　１）グループとチームの違い　２）チームを活性化させるプロセス　３）あなたのチームの現状把握　４）チームの健康チェックリスト【個人チェック】　５）活性化されたチームの２軸　６）強いチームづくりに必要なもの【ワーク】　７）強いチームになるための必須条件　５．活性化されたチームづくり　１）管理職必須のスキル“コーチング” 　　　・コーチングマインド　【ワークチェックシート】　２）コーチングの基本姿勢　３）コーチングマインドチェック　４）課題を検証する　５）コーチングが機能しない理由６．組織力を発揮するには　１）組織力を発揮する　２）仕事を任せる　【ワーク】　３）仕事の任せ方　４）的確な指示を出すとは　５）的確な指示を出すための「５つの条件」７．組織の成功循環モデル　１）グッドサイクルとバッドサイクル８．まとめ　１）研修を踏まえて気づいたことを実践に！
コンプライアンス・ハラスメント防止
一般社団法人日本経営協会　講師　今井和興、講師　吉海江久実代オープニング　①研修の目的とその背景　～事前課題を活用して～　②最近起こった、私の職場の『“小さな”割れ窓』１．自治体職員に求められるコンプライアンスの意味　①コンプライアンスの「講義と狭義」　②コンプライアンスと説明責任・内部統制、公務員倫理・行動規範の意味とその関連　③コンプライアンス推進とそのステークホルダー２．【コンプライアンスと自分の業務との関連性】と【コンプライアンス推進の実例紹介】　①他の自治体・組織の実例に学ぶ　②管理監督すべき不祥事事例の項目　③コンプライアンス促進と業務上の重要管理ポイント３．ハラスメントを防止するために　①ハラスメントの基礎知識と発生時のリスクについて　②ハラスメントの定義とその判断基準　③ハラスメントの事例研究とメンタルケア　④ハラスメントと業務管理・部下指導４．コンプライアンス推進策とハラスメント防止策　～インシデント・プロセス法を用いて～　①不祥事発生の真因分析　②風通しの良い職場づくりの実践方法　③注意喚起と失念事例対策　“５つのルール”作り　④職場実践のアプローチ方法　“メッセージ”を考えるエンディング　～職場実践へのＰＤＣＡアプローチ～　①研修総括　“研修のキーポイント” 　②研修後講師からの“フォローアップ”

● 総括

受講者の感想【受講者数：２８0名】

【職場の活性化と組織マネジメント】
・職場の人間関係が希薄であれば組織の目標達成は大変厳しいことを再認識した。組織が成長するために「自分に向き合う」「他人に向き合う」ことから逃げず、組織力の最大化に向け、今できる小さなことを大切にしたい。
・これまで我々が育ってきた時代と今では時代背景が大きく変化していることを十分に理解することが、これからの人材育成には必要であり役立つと感じた。また、ＯＪＴに加えＯＪＤを使い分け、グループではなく強いチーム作りを心がけ、さらに先を見据えながら管理職という立場で、良い組織づくりをしたい。
《講師からのアドバイス》
　管理職の仕事は、“人を通して成果を出すこと”ですので、人を育てること・強いチームを作ることが必要になります。そのために、研修中にお伝えしたリーダーシップとフォロワーシップを発揮していただきたいと思います。
　自分の価値観やこれまでのやり方にとらわれず、コーチング技術も使っていただき、一人一人に合ったマネジメントができることを目指してください。“人のこと”は時間がかかり根気もいります。そのために、研修中は十分な時間が取れませんでしたが、“ありたいリーダー像”“あるべきチームの姿”を明確にされ、その目的に向かって、日々、自己改革・自己成長をしながら、一歩を積み重ねてください。

【コンプライアンス・ハラスメント防止】
・コンプライアンスについては、何か問題が起こった際の説明責任はもちろん大切であるが、事前の予兆をいかにすばやく的確につかむかが重要であると改めて認識できた。
・ハラスメントの裁判事例などを教えていただき、興味深くきけました。何でもかんでもハラスメントになるわけではなく、適正な指導を行なうことが大切だとわかりました。
《講師からのアドバイス》
　コンプライアンスを語る時、基礎知識の習得も大事ですが、目標設定するならば、やはり具体的なリスクマネジメント、さらに進んで内部統制の確立が必須と言えます。
　テキスト上に記述しましたが、
「不祥事件を起こすのは一部の不心得な職員であっても、それを防ぐためには、職員一人ひとりの自覚はもとより、組織全体として倫理観（モラル）と士気（モラール）の高揚をはかるための土壌づくりを行なわねばならず、そのために全職員の絶え間ない努力が必要といえます。・・・知っていることは、知らないことより、良いことに違いありませんが、それだけでは不十分といえます。知識を得て、日常の行動に反映されてこそ初めて効果があります。公務員倫理「行動のルール」と定義づけて・・・」
にあります通り、地方公務員法の改正をもとに、地方自治体にも順次義務化されていく内部統制の導入に備えるためにも、知識にとどまらない使命として、住民の信託に応えるための効率ある仕事を進めていくための業務改善のプロセスとして、ＨｏｗＴｏづくりに取り組んでいただきたく思います。

　ハラスメントを怖がらず、積極的にコミュニケーションをとっていただきたいと考えます。
　日頃から、コミュニケーションを取ることにより、部下や後輩の人柄や個性がわかってきます。
　その上で、人それぞれの苦手なこと、不得手なことなどを理解し、その人に応じた言葉がけ接し方など把握していただきたく思います。
　また、隠れたハラスメントがないか、早期発見をするためにも声がけを積極的にお願いします。
　色々な価値観を認め、お互いを高め合うことが、風通しの良い職場作りにつなげます。　

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