滋賀県市町村職員研修センター

前年度の研修詳細

● 概要

研修名	事務ミス防止研修
目標	事務ミスの発生要因を理解し、個人又は組織として事務ミスを防止するための効果的な対策や仕組みを学ぶ。
計画人員	30人
受講者数	57人
対象者	受講を希望する職員
実施期間	2日間第1日程：令和3年12月13日～令和3年12月14日
研修会場	滋賀県市町村職員研修所（大津市）
センター締切日	令和3年8月27日

● スケジュール

日	科目名	方法	開始時間	終了時間
1日目	事務ミス防止研修	講義・演習	9:30	12:30
	昼食・休憩		12:30	13:30
	事務ミス防止研修	講義・演習	13:30	16:30
2日目	事務ミス防止研修	講義・演習	9:30	12:30
	昼食・休憩		12:30	13:30
	事務ミス防止研修	講義・演習	13:30	16:30

● 科目詳細

事務ミス防止研修

1.オリエンテーション
　研修の目的、概要、進め方を確認
　課題の認識

2.ミスの種類と要因
　ミスの事例共有
　ミスが起きやすい人間の脳の仕組み
　なぜ「ヒューマンエラー」が注目されるのか？

3.共通する原因と対応策
　熱中症事故の原因を探る
　 M-SHELLモデルによる原因特定
　 USBメモリの紛失事例をM-SHELLモデルで分析
　ミスが起きない仕組み作りの重要性

4.個人のミス対策
　メモを取ることの科学的根拠
　フェイズ理論にもとづくミス対策
　指差呼称で注意を向ける
　作業の自動化でミスを減らす
　整理整頓とミスの関係

5.ダブルチェックの科学
　安易にミスをチェックする人数を増やしてはいけない
　誤字脱字等のミスチェック法
　結局、何人でミスをチェックすればいいのか？

6.組織のミス対策
　部下のミスをきつく叱るのが正解か？
　心理的安全性を確保するヒヤリハット報告を求める

7.ミス対策立案の実践演習
　M-SHELL×４STEP/Mによるミス対策の立案
　①メールの誤送信をなくす
　②データの入力ミスを防ぐ
　③書類の誤送付をなくす

8.研修のまとめ

株式会社アイシーエル　中村　一也氏

● 総括

受講者の感想【受講者数：57名】

【受講者の声】
・ミスを個人で責任を取るのではなく、組織として考えないといけないことが分かった。
・自分の常識がひっくり返る学びがたくさんあり、明日からできることを知れた。
・明日から使えることから長期的に使えることまでたくさんあるので、少しずつ身に着けていきたい。
・エビデンスに基づく話は分かりやすく、説得力があった。
・今まで受けた研修の中で一番分かりやすかったし、業務に取り入れたいと強く思った。
・ミスに対する180度変わった。すぐに実践できそうな内容も多く、座学だけで終わらせないところが良い。

【講師からのメッセージ】《株式会社アイシーエル　中村　一也講師》
　2日間の研修、本当にお疲れさまでした。私自身は非常に密度の濃い時間になったと認識しています。ミスが起きる原因から考え、個人にできる対策、組織にできる対策と多くの知識を扱いました。
　まずは整理整頓や「すぐ取り組む」、「自分のミスは自分で発見する意識を持つこと」など、個人で実行できるところから始めていただければと思います。
　ミスは個人の問題ではなく、組織全体で取り組まなければならない問題です。ミスを個人の責任と認識している組織では、ミスの根本的な原因を取り除くことができず、再度別の誰かが同様のミスをしてしまうことになります。誰かがミスをするような環境では、別の誰かがまたミスをするのです。したがって、誰かがミスをしたとき、「ミスを防ぐ仕組みがなかったこと」に注目する必要があります。その際に検討するのがm-SHELモデルです。マネジメント、ソフトウェア、ハードウェア、環境、人間（作業当事者、同僚、上司など）という多様な観点からミスの原因と対策を考えていきます。
　最後に、最も重要なことは「ミスが起きない仕組みを作ること」です。ミスが起きない仕組みを作れば、人はダブルチェックからも解放されることになります。少しずつでも、ミスが起きない仕組みづくりを進めていただければと思います。
　研修では本当にありがとうございました。本研修が、皆さんの一助となっていれば幸いです。

HPjimumisu.pdf