トップページ > 前年度の研修一覧 > 研修詳細
前年度の研修詳細
● 概要
研修名 新任職員(前期)研修
目標 自治体職員として1日も早く職場で力を発揮できるよう、地方公務員制度やビジネスマナーなどの基本的な知識を習得する。
計画人員 360人
受講者数 351人
対象者 新規採用職員
実施期間 2日間
第1日程:平成28年4月12日〜平成28年4月13日
第2日程:平成28年4月14日〜平成28年4月15日
第3日程:平成28年4月19日〜平成28年4月20日
第4日程:平成28年4月21日〜平成28年4月22日
研修会場 滋賀県市町村職員研修所(大津市)
センター締切日 平成28年4月4日
● スケジュール
科目名 方法 開始時間 終了時間
1日目 人権学習 講義・演習  9:30 12:30
昼食・休憩 12:30 13:30
地方公務員制度 講義 13:30 16:30
2日目 ビジネスマナー 講義・演習  9:30 12:30
昼食・休憩 12:30 13:30
ビジネスマナー 講義・演習 13:30 16:30
閉講式 16:45 16:55
● 科目詳細
人権学習
 人権にかかる基本的な知識を習得し、意識を高めるとともに、人権を尊重した行動がとれるようにする。
公益財団法人 滋賀県人権センター 講師
地方公務員制度
 地方公務員制度の基本理念、および地方公務員の権利や義務について学ぶとともに、自治体職員としての自覚を養う。
各市町職員(内部講師)
ビジネスマナー
                                   【1日程〜4日程】長谷川 説人 氏 ・ 石橋 敦子 氏
                                  【3日程・4日程】大部 美知子 氏

1.自治体職員としての心構え 【講義】
 
2.仕事を円滑に進めるために(1)
 〜職場のコミュニケーションとチームワーク編〜 【講義・実習・ロールプレイング】  
 
3.仕事を円滑に進めるために(2)
 〜仕事の基本的な進め方編〜 【講義・事例検討・発表】
 
4.ビジネスマナーを身につけるために(1)
 〜接遇応対の本質(目的)編〜 【講義・実習・グループワーク・発表】
 
5.ビジネスマナーを身につけるために(2)
 〜実践的ビジネスマナーと接遇応対編〜 【講義・実習・ロールプレイング】
   
6.まとめ 〜振り返り〜 【実習・講義】
株式会社 日本マネジメント協会(中部)
● 総括
受講者の感想【受講者数 351名】
【人権学習】
・差別は無知と理解の無さから生じるという講師の方の言葉を忘れずに、人権への理解を深めたい。
・知識について学ぶことが数多くあったし、何よりも他の人の人権意識などについて知ることができ、多様な価値観を持つことが大事だと感じた。
・人権というものがとてもデリケートで変化も激しいものであるということを改めて認識できたので、継続して学んだり教えたりしていこうと考えた。
・人権を意識した言葉選びや行動をとるようにしたい。他者の人権を尊重するとともに、自分自身の人権も大切にしたいと思う。
・今まで受けた同様の研修の中で、最もわかりやすく、受け入れやすい内容だった。
・第1に市民と同じレベルで人権を考えていては駄目だと感じたとともに、自分の中で思い込みやステレオタイプの考えがあることに気づいた。人権の意識を忘れずに、業務に従事したい。
《講師からのアドバイス》
○日々社会の状況は変化しています。業務の範囲内だけで「人権意識」「人権感覚」は高められる訳ではないので、日常生活の中でいかにアンテナをはれるかが大切だと思います。また講座の中でも話しましたが、意識がないと見過ごしてしまうこと、通り過ぎてしまうことがあるので、自分の意識と日々向き合いながら「人権意識」を高めていってほしいと思います。
 また職場で、家庭で、地域で、「人とのつながり」を築きながら、「わたしもみんなも幸せに」という思いで過ごしてほしいと思います。
○日本が批准した人権関係の条約を読みましょう。国連の世界人権宣言を読みましょう。人権についての国際基準がよくわかります。
○みなさんが研修を受けるにあたり、私が出会った言葉について述べました。「本当の勉強とは、意識を高めること・・・」、心そのものを高めること、人格や人間性を高めることだと思いますと。いずれ学んだことは忘れ去り、できなくなったり衰えたりして、最後に残ているるものが意識、心、考え方、感性などで、人間性として培われたものだといます。ただ勉強が得意でよく知っているというだけでは、意味がありません。成績や受験、出世のためだけに勉強するのとも違うと思います。学びは生活に生かすことも大切です。勉強(研修)を大切に受けていただきたいという思いからでした。
 この格言も好きです。「君子の学は通の為に非ざるなり。窮して困しまず、憂ひて意衰えず、禍福終始を知りて惑わざるが為なり」(荀子)があります。学問とは何ぞやということがうたわれています。(※学問は名利栄達、立身出世のためにあるのではなく、困難なことがあっても困(くる)しまず、憂うことがあってもこころ(意)が衰えることなく、物事の禍福・終始をよく悟り、心の迷いを生じさせないようにするためにある。)困難を前に解決していく力をつけることこそが学ぶということだと思います。
 まさに人権啓発(教育)は、心や意識がどれだけ高まったかが重要で、自分はその心に従って、弱者や少数者に対しても公正公平で差別せず人権を大切にする行動がとれるかが問われます。公務員は多様な人々の人権を守っていく仕事です。絶対的に高い人権意識・人権感覚が必要です。
 これからも研修は続きます。必ず何かを吸収するという気持ちをもって研修を受けるべきです。皆さんは社会人であり、公務員として全体の奉仕者である以上、研究と修養に努め一人ひとりが素晴らし人間、人格者として成長してほしいと願っています。いつまでも市民目線、市民の立場を忘れないようにしてがんばってください。

【地方公務員制度】
・地方公務員という存在の特殊さと、その使命の重さを感じることができた。
・市で地方公務員について学んだことが生かされた。講義の内容は頭に入ったし、テストもよくできたので、良い研修になった。
・市民の方が自治体に期待されていることを果たす義務を負っていることが印象に残った。権利の裏には義務を負うという言葉を今後忘れないようにし、市民の期待にこたえられるように頑張りたい。
・全体の奉仕者であることを自覚し、休みの日であっても公務員として社会の一員として生活していきたい。

【ビジネスマナー】
・「もっと早くに学びたかった」と思えるほど多くのことを学べた。
・グループワークは今後の公務の力になった。
・職場ですぐに役立つので、実際の業務でも十分に生かしていきたい。
・研修生同士のグループワークのおかげで、分かりやすいとともに、交流もすることができた点が特によかった。
・講師の方は、話すことのプロであり、すごく聞いてて参考になった。
・コミュニケーションの基本は「反応を示す」ことです。その示し方が重要だと感じた。また、相手を思いやった報連相を行い、お互いの意思疎通のギャップを縮めていきたい。
《講師からのアドバイス》
○受講生の皆さま、この度の研修は大変お疲れ様でした。
 午前は職場のコミュニケーションとチームワークや仕事の進め方について、午後はビジネスマナーと接遇応対の基本という構成で進めました。
 研修の最後に、アクションプランの作成とグループ内実行宣言を実施しましたが、それぞれの学びや感じたことが明確な内容になっていて、大変うれしく拝聴しておりました。これから仕事を進める際に、研修で得た「知識」を「実践、経験」を通じて積み重ねて下さい。
 また、研修中に申し上げましたが、組織人としての全ての原点はコミュニケーション能力です。職場内の仕事を円滑に進めるにしても、接遇応対をするにしても、コミュニケーション能力が不可欠です。特に、積極的傾聴をベースに仕事に励んで頂ければ幸いです。
○「誤解は当然。理解は偶然」という性質が、コミュニケーションにはついてまわります。しかしながら、それを避けるために、先人はマナーや傾聴スキルなど様々な工夫を生み出しました。
 今研修では、それらのエッセンスを新任職員の皆さまにご案内しましたが、今後どのように活用なさるかはお一人お一人の意識にかかってきます。
 「単なる型である」「実践していない人もいる」「面倒」など、周囲の雑音にかきけされ止めてしまう方もいれば、真摯に継続なさる方もいらっしゃいます。それぞれの分かれ道は、「どうありたいのか」「他者とどう関わりたいのか」という意識、心持ちではないかと思います。
 自治体職員の皆さまは、住民の課題解決という役割ながら、誤解やズレによって困難な状況に置かれることもあります。その時こそ「誤解は当然。理解は偶然」という大原則を思い出し、ビジネスマナーや傾聴スキルに立ち返っていただきたいと思います。
 研修でお伝えしたことを、何か一つでもご自身で継続することを決め、実践いただければ幸いです。
○研修の最後に実施した実行宣言を伺い、今後の職場生活に積極的に活かそうと決意されている意欲が伝わってきました。
 特に職場経験のある方にとっては、挨拶や報告の仕方など当たり前と思われることを職場で実践することの難しさを感じられたかもしれません。研修でご紹介しましたが、忙しいという漢字は「心を亡くす」と書きます。忙しい時でも今の初心を忘れないよう心がけて下さい。そのために、目的や理由を考えながら行動することが大切です。
 半年後の後期研修で再会された際に、お互いに成長を承認しあえるよう頑張って下さることを応援しております。

DSC_0289.JPG
研修一覧に戻る